2016年6月11日土曜日

奈良県(自宅)から滋賀県近江八幡市&安土城跡まで。

2016年6月10日(金曜日)

本日、会社がお休み。(一斉有給取得日)
「それじゃ。」と、自転車で滋賀県近江八幡市を目指します。
お目当ては、
クラブハリエのバームクーヘン。メッチャ美味しいんだもの。
このために、自転車で奈良県から近江八幡市まで行くってか~?
嘘のような、本当のお話。教えてあ・げ・る。



本日のコース。奈良県から京都府に入り、そこから滋賀県に行きます。

朝6時過ぎに自宅を出発。
まず、天理を走ります。
裏道大好きなボクは、国道169号線に並行して走る上街道を走ります。
上街道は江戸時代、伊勢に通じる道として多くの人が通り、天理は宿場町として栄えたのです。
写真は、天理市丹波市町。古い家並みが残ります。
ボクは、小学校2年まで天理で育ったので、昔よく通りました。
道路に残る屋根は、いわば、昔のアーケード。
今は新しい家が建っていますが、ボクが小さいときはこの家はお店。
お店の前を、屋根で覆っているのです。雨の時便利。

天理から奈良市に向かう途中で古い民家が並びます。
玄関の扉は障子戸です。
江戸時代から続く日本伝統の扉がまだ残っているのです。
「障子さんて、簡単に破れて夜は安心して寝れへんやんか?」
と、思うなかれ。
夜は木戸で扉をするので、セキュリティ、バッチリよ。

そのまま進むと奈良町(ならまち)に入ります。
はい、奈良市に到着しました。
ここは、ブラタモリで登場したお店。
碁盤の目の奈良町の道が、突如いびつになる所。
興福寺に並ぶくらい大きかった元興寺があった場所で、お店の中に礎石が今も残っています。

猿沢の池と興福寺の五重塔。
今までブログに何度も載せていますが、好きなものしょうがない。
決して、池の水は綺麗ではないのですが、この風景が大好きです。
近くにトイレがあるので、トイレ休憩も兼ねて必ず立ち寄ります。

京都府に入って木津川を渡ります。
この木津川沿いに、嵐山まで続く京都八幡木津自転車道があります。
良いサイクリングコースですよ。
5年前に、嵐山まで往復したブログをアップしたのですが、今でも多くの人に見てもらっています。
あ~ざ~す。

京都から滋賀へは、山越えの道となります。
今まで、ず~っと平坦な道だったので、気合を入れて走らなければなりません。
と、その前に・・・。
コンビニがあったので、即、飛び込みました。
ちょっとリッチに、ハーゲンダッツのアイスクリームにしました。
300円もします。
普段は、こんな高いアイスクリームは絶対に買いません。
でも、今日は自転車なので電車代が浮いています。(ケチ~!!)
いや、違うな。
自転車なので、カロリーが必要。で、こってりカロリーが高そうな、ハーゲンダッツにしたのです。
(うまく、言えました。)

京都から滋賀へは、国道307号線を走りますがこの道、自転車で走るにはめちゃ~くちゃ怖い。
まず、道が狭い。この通り路肩がほとんどありません。
か~つ、車がとっても多い。ほんでもって大型トラックが多いこと。
窪地を見つけては、車に先に行ってもらい、切れ目を待って走るようにしました。
ドライバーもこんな道をチンタラ走る自転車は迷惑でしょうからね。
どうも、すいません。
写真は、車の切れ目を待って撮っております。

府道20号線号線を走ります。
ここから先は、車の数はグッと減って、しかも下り坂。
こりゃあ、もう、楽勝サイクリングのパターンです。
しかも、森の中を走るので、風景もバッチリです。


府道20号線は、府道3号線にコッチンコ。
あれ~、これは2年前に琵琶湖から大阪湾に向かって走った道。
あの時は、折り畳み式のチッコイ自転車でしたが、今回はロードレーサーです。

やっぱ、ロードーレーサーは、楽だわ。
タイヤが細い分抵抗が少ないので、スピードが違う。
簡単に進んでくれます。

この森の中の道は、涼しくて気持ちが良い。
本日晴天で、予想最高気温30度。朝からアッツイ。
でも、この道に関しては20度前後って感じ。
木陰が多い上に、森から冷気が流れてきて快適です。
宇治川(滋賀県に入ると瀬田川に名前が変わる)は、天ケ瀬ダムの近くなので水量が多く、流れはありません。

滋賀県に、とうちゃ~く。
平日なのに数人のサイクリストとすれ違い。
折り畳み式のチッコイ自転車で走った時は、挨拶(あいさつ)しても無視されましたが今回は挨拶を返してくれます。
同じ自転車でも、ロードレーサー同士は仲が良いのです。
不思議でしょ?
ボクも、ロードレーサーに乗り始めのころ戸惑いました。
これが、マウンテンバイクだと挨拶を返してしてくれる人はグッと減ります。
不思議でしょ?

このまま走ると瀬田川の入り口(琵琶湖)になります。
ナビに指示されるまま途中で右折して走ると・・・。
名神高速道路と並行して走る道になりました。
琵琶湖まで出て、湖岸をチッタラ走るのも悪くはない。
でも、今日はクラブハリエのバームクーヘンを買いに来ています。
ゆっくり走って「閉店です。」ってことになっては困るので最短距離を走ります。

でもこの道、「高速道路ですか?」って道になります。
名神高速道路から国道1号線へのバイパス道です。
幸い路肩が広いのですが、車は高速道路の延長として走るので猛スピードで横を通り過ぎていきます。
「怖いっす。」
1~2km走ると普通の国道になるのですが、完全にビビりながらスピードアップで走り抜けました~。

時刻は11時半。
国道1号線走っていると、体の動きが鈍くなりだした。
朝早かった分、早めにお腹が空いちゃいました。
ふと見れば、ガストの看板が反対車線に見えます。
「これ幸い。」と入店。
ご飯大盛り、スープのお代わり自由で、お値段499円(税抜き)。
安い!!
土曜日曜は、グッと値段が上がるのですが、今日は平日。
迷わず、「サービス・ランチで~。」と注文です。

少し、ゆっくりしすぎたか?(時間にして45分くらい)
食後、自転車に乗ったときに太ももがだるく感じました。
自転車移動中の、休憩時間は30分が適当。
それ以上長くなると、体のエンジンが止まってしまいその後のサイクリングがしんどいのです。
だって、スープを4杯もお代わりしちゃうんだもの。
隣の席の人が、「えっ、また行くの。」って顔で見ていました。
朝から暑い分、汗をいっぱいかいているので塩分が必要!?
って、まぁ、「タダならば。」と飲んだだけなのですが・・・。


国道1号線は、四日市方面になり、ここから近江八幡市までは国道8号線になります。
右の道路は、国道1号線。
左の道路は、国道8号線です。
国道1号線さん、さようなら。国道8号線さん、こんにちわ。

国道8号線を北上します。
あと、近江八幡市まで10数キロといったところ。
この国道8号線、走っててもぜ~んぜん楽しくない。
車が多いので車道は危なくって走れない。
狭く路面の悪い歩道をひたすら走る感じです。
正面の山は、近江富士と呼ばれる三上山。
標高432m。

国道8号線に見切りをつけ、左を並行する農道を走ることにしました。
右側は、新幹線。
国道と違い車はほとんど走っていません。歩道も広い。
田園風景を見ながらのんびりサイクリングです。
サイクリングは、こうでなくっちゃ楽しくありません。

日野川にかかる橋で見かけた 「豊臣秀次公 水裁きの像」
なんでも、
「近江八幡市は豊臣秀次公、開祖の町。
楽市楽座を規範とした碁盤状の整然たる町を形成し、それが今日の近江八幡の中心地となっている。
秀次公の治世は短年であったが、その善政は領民に慕われた。
1586年に例年にない干ばつで日野川が枯渇した際に、水脈をめぐり流血の騒動となった。
武力制圧の時代にありがちな領主権力による一刀両断の裁きをとらず、秀次自らが百姓の水争いにかけつけ、双方の良い分主張を聞き明快な裁定を下し水争いを沈めたのである。」
とのこと。
豊臣秀次って、立派な人や~!!

お昼の1時15分 近江八幡駅に到着です。
まず向かったのは・・・。
駅の1階にる観光案内所。
ここで近江八幡ガイドマップをもらって、散策開始です。

ここが新町通り。
名前と違って古い民家が並びます。
ガイドマップの説明書によりますと、
「豊臣秀次によって開かれた城下町近江八幡は近江商人発祥の地。商家や白壁の土蔵群は、江戸時代中期から明治時代に全国的に活躍した近江商人を偲(しの)ばせます。」
とのこと。
公開している商家も多く、中を見学できます。

「左 京街道」と書かれています。
良いじゃないですか?
古い町並みの雰囲気満点です。

八幡堀です。
近江八幡の代表的な観光名所です。
以前自治会の旅行でここに来た際には、あふれんばかりの人だかりでした。
でも今日は平日。ご覧の通りガ~ラガラです。

八幡堀の両側は遊歩道になっていて歩くこともできます。
自治会の旅行の際にはプラプラ歩きました。
NHKの朝の連続テレビ小説の「あさが来た。」でも使われたロケ地。
あさが、嫁ぐ姉はつを見送る感動のシーン。
テレビを見ていて、アタシャ、泣けて、泣けて・・・。

クラブハリエに到着。
本日、ここでバームクーヘンを買うためにきましたので・・・。
八幡堀のすぐそばにあります。
前に来た時は買うのに20分以上並びましたが、今日は
「営業しているのかな?」
と思うくらいガラガラです。

買ったのはこれ。1080円也。
店員さんが、「暑いと周りの砂糖が溶けるので涼しい場所でお持ちください。」
とのこと。
それは無理。
日差しをサンサンを受けるリュックサックに入れるしかありません。
さっき、リュックサックのチャックを空けた際には熱気でムッとしましたもの。
商品にはシールで、「平らにお持ちください。」と書いてありますが、
それも無理。
リュックサックには、立てなければ入りません。
「まっ、なんとかなるか?」と、熱気ムンムンのリュックサックに押し込みました。

これにて本日の目的終わり、後はなるべく早く帰って美味しいバームクーヘンを食べたい。
しか~し、どうしても行きたい場所が一か所ある。
JRの駅で言えば一駅。距離にして約6km先にある、安土城なのです。

お城巡りも大好きはボクは、
「バームクーヘンの砂糖が溶けても構わない。」
と、農道を走って安土城を目指します。
で、ここは蛇砂(へびすな)川の橋の上。

で、川はこんな感じ。
水郷巡りの船が通る川です。(きっと。)
護岸工事のされれていない良い川です。
こんな川なら、ゆっくりゆっくりカヤックで漕いでいきたいな~!!
(今、カヌーイストの野田知佑の本にはまっております。
でも、野田さんによると、日本の川はほとんど護岸工事でダメだそうよ。行くなら、アラスカのユーコン川が良いらしい。
でも、人間を食べちゃう熊のグリズリーと、恐ろしい数の蚊がいているそうな。
どちらも、嫌っす。ボクには琵琶湖のほとり自転車プラプラで十分っす。)

農道を走っていると、びわ湖よし笛ロードを見っけ。
(右の道が走って来た農道)
ここは、日経新聞のプラス1でサイクリングロードを特集した際に、ベストテン入りしているサイクリングロード。
走らない手はありません。

この道すごく良い!!
道の向うに広がるのは、西の湖。
西の湖の湖岸を走ることができます。

良い!!とっても良い!!
サイクリングだけ目的にここへ来ても良いくらい。
(この写真は、後ろ向きを撮りました。)

そんなこんなで、アッちゅう間に・・。
安土城に着いちゃいました。
以前、城好きの友人と来ているので、2回目です。
建物は残っていないし再建もしていないのですが、石垣だけですごい。
ひしひしと、織田信長の個性を感じさせる城跡です。
まず、入り口で入場料は700円払います。
えっ、確か前に来た時は500円でしたけれど・・・。
諸事情により、200円値上がりしております。
受付の人は、愛想の良いおばさんで、
「リュックサック、重いなら預かるよ。」とのこと。
即、「お願いします。」と、預けました。

 まず、一歩踏み出すとこんな感じ。
ズッドーンと、一直線に階段が続きます。
戦国時代のお城としては、こういう造りは珍しいそうよ。
姫路城も、愛媛県の松山城も、クルクル回されながら天守閣に行きます。
こんな一直線なら、敵がすぐ天守閣に着いちゃいますものね。
「来るなら、来てみ。」という、織田信長の自信の表れなのです。

この階段の両側は、豊臣秀吉等の有力大名の屋敷跡。
敵がせめて来たら、まず家臣の家が攻撃されます。
「ワシのところに来る前に、お主らで何とかし。」
と、家臣に命令しているようで、それも織田信長らしい。


石仏を階段の縁石に使っています。
戦国時代の城に石仏が使われていることは、結構多い。
ボクの住む奈良県の郡山城の天守閣の石垣にも使われていますし、明智光秀築城の京都府の福知山城の石垣にも多く使われています。(転用石というそうよ。)
でも、ここ安土城は階段の縁石。
踏んじゃいますよ。
踏まれる場所に石仏を使うところは、こりゃもう織田信長そのもの。
徹底した合理主義者の織田信長にとっての石仏は、石でしかないのです。

階段を上り続てて息が切れてきました。
暑い天気の上に、この階段なので汗が滴り落ちます。
水は、自転車に置いてきているので、喉が渇いても我慢です。
戦国時代、織田信長の使いが豊臣秀吉に「殿がお呼びです。」
と言われれば、
「はぁっ!!」と、この階段を駆け上っていたんでしょうな~。
遅れたら、えらい怒られちゃいます。
体力がなければ、織田信長に仕えることはできません。

天守台です。
この上に、目も覚めるような天守閣がそびえ立っていたのです。

これは、安土城入り口近くにある休憩所に展示された、天守閣の再現模型。
詳しくは、JR安土駅近くの「信長の館」で原寸大で再現されています。前に行っているので今回パスです。
最上階は、金ぴかにメッキされていました。


 で、ここが天守閣跡。
礎石一つ一つに大きな柱が立っていたのです。
良いな~。感動やな~。ここに天守閣が建っていたんですね~。

 天守閣跡から琵琶湖方面を見るとこんな感じ。
天守閣の頂上からだともっと上になるので、さぞかし絶景だったでしょうね。
「ここ、ぜ~んぶ、ボクのもの。」と、周りを見渡していたんでしょうね~。
今は田んぼですが、織田信長の時代は、もっと近くまで琵琶湖だったそうです。



帰りは、JR安土駅が最寄りの駅。
でも、一駅京都よりのJR近江八幡駅の方が新快速が停まるので良いか?
と思い自転車で6kmほど漕いでこの駅でパック。
時刻は4時15分。
高校生が帰宅している時間です。
あまり遅れると通勤ラッシュにぶつかるので、早めの退散がベストです。

いや~。
安土城、良かった。
また来たいお城です。

本日の走行距離は、117kmでした。



おまけ。
夕食後のデザートは、クラブハリエのバームクーヘン。
幸い周りの砂糖は溶けず、形も崩れていません。「良かった。」
大きさは、外形で16cm 厚さ5.7cm。
半分になっているのは、家内に半分取られたから。
「こりゃ、もう、しゃ~ない。」
今日は自転車に乗った後なので、夕食後でもなんぼでも入る。
このくらいの量は、ペロッと食べちゃいました。
家内は、半分(全体の4分の1)を残したまま。
ボク:えっ、いらんの?
家内:んな訳ないやろ。
ボク:明日の朝、無くなってたらどうする?
家内:近江八幡まで、新しいバームクーヘン買いに行かす。
目は真剣。
リスク覚悟で家内のバームクーヘンを取る勇気はボクにはない。

翌朝、ボクより遅く起きてきて美味しそうにバームクーヘンを食べる家内は、ひとかけらもくれませんでした~。
ケーキ類に異常に執念を燃やす家内から貰おうなんて無理なんです。
「こりゃ、もう、しゃ~ない。」