2016年5月14日土曜日

山の辺(やまのべ)の道 自転車でゆく~。

2016年5月14日(土曜日)

本日は、山の辺(やまのべ)の道を走ります。
山の辺の道は大和盆地を見下ろす山麓沿いを、桜井と奈良を結ぶ古(いにしえ)の道です。
だたし、ワタシャ、桜井から途中の天理まで走ります。
まず、向かったのは、近鉄桜井駅。
ここは、山の辺の道をハイキングする人が続々と降りてきます。
駅の中には、
近鉄が作成したハイキングマップが置いてあります。(無料です)
近鉄さん、あ~ざ~す。
これをもらって、サイクリング出発です。

それが、これ。山の辺の道のことを詳しく書いてあります。
便利なので、山の辺の道を歩く人は、持ってて安心です。

自転車で10分程走ると山の辺の道に到着です。(歩くと30分くらいかかると思います。)
初めは、こんな住宅地です。のんびりサイクリングです。
まっ、当然、こんな楽な道が続くわけありません。
古(いにしえ)の道っすからね。
すぐに、狭くなります。
裏道ですか?
って感じの道になります。
山の辺の道は、ハイキングコース。
サイクリングコースでは、ありません。
ハイキングコースを、自転車で走らせていただくわけです。
従いまして、ハイカー優先。
こんな狭い道では、自転車を押して歩くのが自転車のマナー。
向うからハイカーが歩いてきたら、自転車をピタッと端に寄せて、先に通ってもらいます。
 これぞ古道って感じの道。
地面は、踏みならされた土の道。
人がいないので、自転車で走ることができました。
 ヘアピンカーブの道。
良いっすね~。
人は少ないし、傾斜は緩やか。
ゆっくり、ゆっくり走ることができます。
平等寺です。
もとは、大神神社の神宮寺で、聖徳太子の創建と伝えられています。
山の辺の道では、多くのお寺、神社が点在します。
ゆっくりお寺巡りをして、歩くのも山の辺の道の魅力です。
 あれに見えるは、耳成山(みみなしやま)。
大和三山の一つです。他の二つは、畝傍山(うねびやま)と、香久山(かぐやま)。
畝傍山は女性で、耳成山と香久山は男性。三角関係と言われています。
このように、山の辺の道は、少し高い位置にあります。
大神(おおかみ)神社(三輪明神)に到着です。
背後の三輪山をご神体とする式内社で、日本で最も古い神社の一つといわれています。
順番は、逆になるのですが、大神神社の入り口です。
山の辺の道からは、境内にすぐに入れる道があるので長い参道を歩かなくていいのです。
で、山の辺の道を進むと、ここに来ます。
大神神社から、狭井神社に向かいます。
新緑が綺麗ですな~。
大神神社から、狭井神社に来る人が多いみたいで、多くの人が参拝しています。
境内です。結構人が多い。
だって、落ち着いた感じが良いですもんね。
ふらふら歩いて奥に進みます。
拝殿は、こんな感じです。
2礼2拍1礼。ペコペコ、パンパン、ペコ。して帰ります。
ちょっと分かりにくいですが、階段になっています。
「あ~。階段や~。」って感じです。
自転車の道じゃ~、あ~、りませんもんね。
振り返って見るとこんな感じ。
自転車を持って降りました。
道がこんなに狭くなってしまいます。
こんな道で、他人とすれ違いは無理。
自転車で、来ているボクは非常識な人になってしまいます。
「山野辺の道は、自転車禁止。」ってなったら困ります。
人が来る前にサッサと抜けてしまいます。
ルールを守って、楽しい山の辺の道。

山が開けた道になります。
見通しも良いし、人もいないので自転車で、スーイスイです。
山道を走ります。
これぞ、古道って感じで良い!!
ここも、人がいないので、自転車で走ります。
こういうデコボコした山道を自転車で走るのは、結構面白いのです。
右手の土塀は、玄賓庵。お寺です。
門の入り口に賽銭箱が置いていました。
「これって、この先に入るな。」って意味?
と感じたので、入らずにスルーです。
玄賓庵を過ぎると、こんな階段。
結構な距離を上らなくてはならないみたい。
見上げて「ひゃ~。」って感じ。下から見てもどのくらい距離があるのかわかりません。
「よっこらせ。」と自転車を担いで、上りましたがな。
結局、30mほどでしたが、上り終わると息がきれました。
上り終わるとそこは、杉林を通る道。
感じの良い道です。
息がきれているので、お茶を飲んでちょっと休憩。
森の中は、日が当たらないので、ちょうど良い。
気持ちの良い森林浴ができます。
檜原(ひはら)神社に到着。
大神神社の摂社で元伊勢と称されています。
拝殿に続く砂利道は、綺麗に掃かれています。
な~んか、踏んで歩くのが申し訳ないみたいです。

道が開けてきました。
舗装はされていませんが、普通の道って感じです。
自転車に乗って走っても、他の人の迷惑になりません。

山の辺の道は、一般道になります。
ここから先は、どうも古道というよりは、「継はぎだらけの道。」って感じです。
「とにかく、天理まで行ける道を探して、山の辺の道にしました。」という道が続きます。

山の辺の道は、コーナーごとに、こんな標識があるのでわかりやすい。
でも、見落とせば道に迷っちゃいます。
今、天理方面を目指しているので、この細い道を進みます。

ちょっと、進むとこの通り。
メッチャ、細いやんか。
これって、完全にあぜ道ですよね。
古道って感じじゃありません。

あぜ道を抜けると農道になります。
こういう道は、ボク、好きなんです。
舗装の道と違って、自転車のタイヤと小石がたてる音を楽しみながらゆっくり走ります。

農道は、古墳群の道へとなります。
奈良県ですからね。
古墳や墓陵が多いんです。
奈良県に住むボクとしては、珍しくもな~んともないんですけれど。

質問です。どっちの道が正しいでしょうか?標識はありません。
右の道は、広い。左の道は狭い。当然右でしょ?
でも、正解は左の狭い道。
何故なら、左には、ハイカーが歩いているからです。
山の辺の道を、初めて歩く人は、人が多い休みの日に来ることをお勧めします。
とにかく、人の歩いている道を選べば、道に迷いません。

古墳群の中の道を進みます。
次の四つ角も、標識がありますが、まっすぐの道をハイカーが歩いているので、まっすぐ進むと間違いありません。

「ほんまに、この道でええの?」と思った道。
ここも、ハイカーに出会ったので、安心して進みましたが、完全につぎはぎ道です。
都会の人は、こういう道も面白いかもしれませんけど・・・。

こんな道、他人の家の裏庭への道じゃあ~りません?
橋の手前の標識があるから渡りますけれど・・・。
間違えて、他人の裏庭に迷い込んで、「不法侵入。」って怒られても困るし・・・。
でも、安心してくだい。ちゃんと、山の辺の道ですよ~。
(とにかく明るい安村でした。)


きゃ~。細い上に、階段になっています。
ここらへんになると、結構、体がきつくなりだしているので、自転車を持ちあげて階段を上るのが体に堪えます。
でも、まぁ、しゃ~ない。

上に登ると、大和盆地が見渡せました。
良いっすね~。
ヒーコラ・ヒーコラ、自転車担いで上ったご褒美です。

狭い道の向うから、女性ばかり団体で上ってきます。30人くらい。
「あっちゃ~。」と、思いながら道を空けて待機。
道路から草むらに自転車を下ろし、ボクは道の端に立ちました。
女性は団体になると、強いっすね~。
すれ違うごとに、「まぁ~、自転車で来ているの?大変ね?」
とか、
「こんなでこぼこ道を走って自転車壊れないの?」とか、声をかけて通り過ぎていきます。
そのたびにボクは、ニコニコ笑って、
「はい。大丈夫ですよ。」とか「自転車が好きなので。」とか愛想をしなければなりません。
結構、疲れました。

ここは、トレール青垣という無料の休憩所。
お昼時なので、大勢の人がお弁当を食べています。
小高い丘の上にあるので、大和盆地を見下ろしながら、友達同士で食べるお弁当は美味しいでしょうね~。
ボクは、お弁当を持って来ていないので、このまま天理を目指します。
ざ~ん・ねん。

左の道をまっすぐ進むと、民家になって行き止まり。
戻って来て、右の細くて急な道の下で、
「この道?」と、思案中。
ちょうど、下りてきた男性が「自転車ですか?」と、声をかけてくれました。
「この道、上るか思案中なんです。」
というと、「100mくらいですよ。」
と教えてくれました。
お礼を言って、上ることに・・・。
押して上がるのもキツイ坂道でした~!!

この道も、どちらに行けば良いのか標識が無い。
「どっちかな~?」と思っていると、ハイカーが左の道から上ってくるのが見えました。
山の辺の道の道しるべは、ハイカー。
女性3人のハイカーさんが、坂を登り切るのを待ちます。
それから、自転車に乗って下ろうとしたのですが、
「自転車でこの道下りるの?」と、女性から心配して声をかけてくれました。
「このくらいの坂道なら大丈夫です。」と、ボク。
「危ないって。」「滑るよ。」「気を付けてね。」と、やや先輩の女性達から言われました。
自転車に乗るボクの背中から、「あれま、自転車でね。走れるんやね~。」と声が聞こえます。
そうなの、走れるの。でも、歩くより自転車で下る方が楽なのよ~。

もう、天理の石上神社も近く。
ありゃ、芭蕉の句碑があります。

石碑のアップ。
うち山や、とざましらずの、花ざかり。 宗房
と、書かれています。
名前の、宗房(むねふさ)は、芭蕉の名を使う前の名前だそうよ。
意味は、
「内山永久寺に参拝してみたら、すんごい満開の桜やんか!!
土地の人はよ~く知ってはるやろうけど、よその土地の人は知らんやろうな~。」
てな、感じの意味です。

この人、ほんまにいろんなところに行ってはりますな~。
さすが忍者と噂される人。
ボクの、行くとこ行くとこに、芭蕉の句碑ありです。

桜井駅から、約3時間。やっと石上神社に到着です。
山の辺の道は、石上神社の中を突っ切るのです。
境内の為、自転車は乗ってはいけません。押して歩くのはOKです。

石上神社に到着。近鉄桜井駅からの距離は約14kmでした。

自転車を、駐車場においてから参拝。
このまま、奈良まで山の辺の道は続くのですが、ボクはここで終了。
天理市内を少しウロウロしてから、帰宅します。

奈良県人なのに、山の辺の道を走ったのは初めて。
灯台下暗しです。
奈良には、いっぱい良い所があるのに行かないのは、ソン。
自転車なので、お金もかからないし・・・。

マチョ松、奈良県に生まれ育って、来年ではや60年。
ようやく、奈良の良さに気づいたのでした~。