2018年10月31日水曜日

奈良公園。鹿にどんぐりをあげにサイクリング。

2018年10月31日(水曜日)

今日は、奈良公園まで走ります。
今月に入って、奈良公園まで走るのは7回目。
今の季節、近所の公園のどんぐりを拾って鹿にやりに行くのです。

家から往復約60km。
ボクンチは、奈良盆地の南部にある橿原市。
北上して、桜井市、天理市と走っていきます。

桜井市から天理市に向かう裏道。
(県道169号線とJR桜井線に並行に走っています。)

そのまま東方向を見れば、山々が続きます。
まぁ、山に囲まれている奈良盆地は、どちらを向いても山になるんですが・・・。
取り敢えず、東の山が近くに見えます。
山の麓には、古(いにしえ)の道、山の辺の道が通っています。
(以前、自転車で走りました。なかなか良い道です。)

途中、JR長柄(ながら)駅でトイレ休憩。無人駅です。
とってもトイレがキレイ!!
新築の上に、地元の人が掃除をしておられます。感謝!!

天理市内に入りました。ここは、丹波町。
ワタクシ、生まれてから小学校2年生まで、天理で育ちました。
江戸時代、伊勢参りの宿場町で明治時代に鉄道ができるまでは、大勢の人で賑わった町だそうです。上街道と呼ばれていたそうよ。
今でも、古い町並みは残っていて、ボクの大好きな町。
正面に見える道路の邪魔をしているような屋根は、昔のアーケード。
ボクが、子供の頃は、この屋根の横はお店でした。
今では住宅に変わっています。

これが、江戸時代の賑わいを描いた絵。
ぼやけて見にくいのは、お許しあれ。
やたら、裸のおっさんばかりですが、まぁ、暑かったんでしょう。


天理から奈良市内に向かいます。
これも、昔の街道。古い家並みが続きます。

家の玄関が障子だったりします。
こんな薄い紙で、悪い人に襲われたらイチコロですが、安心してください。
天理は、のどかな田舎町。
凶悪な人は、いないのです。(たぶん)

あと10分も走れば奈良公園。
帯解(おびとけ)寺の前を通過します。
安産と求子のお寺で、若い夫婦も訪れる結構人気のお寺です。

近くにJR帯解駅がありますが、一時期、その駅の入場券が良く売れたそう。
新聞で駅長が、「なぜ売れるのか、わからない。」
と言ってましたが、そりゃ、まぁ、帯を解けばどうなるか?
そこらへんに、ヒントが隠されているのではかかろうかと・・・。


ならまちに到着です。奥に見えるのは興福寺の五重塔。
ならまちは、今とっても人気の場所。
小学校3年から、中学校3年まで奈良に住んでいたボクにとっては、ここらは昔よく自転車で走った場所。
昔のならまちなんて、あ~た、ただのさびれた住宅街っすよ。
今は、こぎれいなお土産店とか、シャレた喫茶店とか建っています。
プラプラ歩くには、良いかもよ。

奈良市内に入りました。(あっ、ならまちも奈良市内です。)
手前の池は、猿沢(さるさわ)の池。
興福寺の五重塔をバックに写真のベストポジション。
猿沢の池は、昔は亀と鯉がウジョ・ウジョいてはったのですが、今は見えません。
駆除されたのか、はたまた、引っ越しされたのかは、不明です。

東大寺に向かう途中の、国立博物館で今、正倉院展をやっとります。
お値段1100円。
入るのに、平日でも30分以上行列に並ばなければなりません。
さすがに、入場する人はインテリ風の人が多い(気がする)。
途中、正倉院展への道を教えてあげたマダム2人組も、リッチ&インテリって感じでした。

東大寺に到着!!今日は、写真を撮りながらプラプラ来たので2時間以上かかってしまった。時刻はお昼の3時過ぎ。
今日もすごい人並み。
写真は、南大門。奥に大仏殿が見えます。
南大門は、無料で見えるのです。

向かって左側の金剛力士像(こんごうりきしぞう)。阿形(あぎょう)像。
運慶・快慶作と言われています。国宝です。
子供の頃は、小汚い像と思っていましたが、今は・・・。
まぁ、小汚いですけれど、国宝ですし・・。タダで見れますし・・。
良いんじゃなかろうかと、思う次第です。

向かって右側。吽形(うんぎょう)像。
定覚・湛慶作と言われています。同じく国宝です。
同じく小汚いと思っていましたが、今は・・・。
よろしいんじゃ、ないですか?

南大門の前で、鹿さんに、エサやりです。
エサは、ほれ、この通り、どんぐりっす。
約30分かけて、すわったり立ったりして拾ったのです。
結構、ハードなスクワット運動になります。

鹿さんは、どんぐり大好き!!!
さっそく1匹よってきたのであげることに。

ん~。雄鹿か~。
雄鹿は、汚い上に、どう猛なのであまり好きではない。
投げてあげたどんぐりよりも、袋に入ったどんぐりを狙ってきます。
他の鹿が来ると、頭突きをして追い払います。
雌鹿はキレイな上に、あまりガツガツ来ない。
お辞儀をして待つので、マナーが良いのです。
「やっぱ、女が良い!!」
あっ、間違えた。「雌鹿が良いな~。」に訂正します。

どんぐりは、手で直接あげるより、撒いてあげます。
手で直接あげていると、間違って噛まれたりします。
なにより、大勢の鹿に取り囲まれてしまうと、もう、恐怖。
撒いていると、ある程度の距離が保てるので安心です。
しばらくすると、他の鹿も集まって来きました。
しかし、雄鹿がボクの前を他の鹿に譲りません。
ボクに近づいてきた他の鹿を、頭突きをして追い出します。
今、撒いたどんぐりを食べて入るところ。

前の鹿に気を取られていると、後ろに鹿が迫っててくるのに気が付かない。
いきなり、後ろの鹿から頭突きをされたり、噛まれたりします。
気を抜いた状態で後ろから頭突きされると、前に飛び出しそうななります。
4足歩行の動物の頭突きは侮(あなど)れません。
噛まれると跡が残るほどではありませんが、声がでるほど痛い。
囲まれると、キャァ~と、どんぐりを撒きながら逃げることになります。

更に逃げながらパチリ。
しつこく、雄鹿が追ってきましたが、両手をパーに広げながら逃げたのでした。
あ~怖かった。


場所を変えて、どんぐりを撒くと
こんなに集まってきました。
鹿に囲まれたくないので、鹿の周りをぐるぐる回りながら、どんぐりを撒いています。

鹿が集まると、今度は観光客がカメラ片手に集まってきます。
鹿と、観光客が入り乱れた状態になります。
こうなると、観光客を押しのけて中に入りづらくなります。
写真の邪魔もしたくないので、一旦退散。



少し離れて休憩。雌鹿がよってきました。
なかなかの美人さんです。
「どんぐりあげるね。」

美人さんなので、直接、手でどんぐりをあげてみました。
おとなしくて、良い感じです。
5分くらいこの鹿だけにあげていましたが、他の鹿にもあげようと場所を変更することに。

エサ撒き第3段。
しばらく撒くと、こんなに増えちゃいました。
見ると、3人組の中国人風観光客が近くで写真を撮っていたので、
「鹿に、エサをあげますか?」
と聞くと、「ありがとう。」と、キレイな日本語での返事。
袋から、どんぐりをつまもうとするので
「全部、あげます。」と、ボク。
「全部ですか?」と、これまたキレイな日本語で返事。
日本人観光客かしら・・・?


ボクのあげたどんぐりの入った袋をもって鹿にあげています。
周りを鹿に囲まれて、ボクならビビる状態ですがニコニコして楽しそう。

今度は友達と交代。(真ん中の袋を持った女性)
友達も、とっても楽しそう。
ビビりながらあげているボクよりこっちの方が絶対良い!!
どんぐりを、あげて良かった~。

最後は男性にバトンタッチ。
ボクにはキレイな日本語で話をしましたが、3人は中国語で話をしていたのでやっぱり中国人でした。
喜んでいただけたのでしたら、良かったです。
(国際親善に貢献できました。)

これにて鹿の餌やり終了。


中国人観光客と思われる人が、ねだる鹿をたたいたり、蹴ったりしていました。
(上のどんぐりをあげた人とは、別の人です。)
気持ちはわかるけれども、奈良の人としては考えられない行為。
鹿は、神様の使い。
昔の人は、鹿を殺せば死罪になったのよ。


こちらは、市街地にある旧住宅。
よ~く見ると・・・。
軒下に石が埋め込まれています。
ボクが、小学校の時には多くの家がこんな風でした。
これは、鹿が寝ないようにしたもの。
冬の寒い時に、鹿が軒下で寝てそのまま死んでしまうと家の人は死罪。
それで、鹿が入って寝ないように、こうしたのです。

こちらは奈良市指定文化財 青田家住宅。
代々、醤油の製造販売を行っていた商家だそう。

こちらもこの通り。ツンツンの鹿よけの石が埋め込まれています。
これでは、鹿さんも入って寝ることはできません。

「奈良の、早起き。」という言葉がありまります。
朝起きた時に、弱った鹿が家の前で死んでいれば、その家の人は死罪。
で、早く起きて、もし鹿が死んでいたら隣の家の前に引っ張っていったそうです。
だから、少しでも早く起きて家の前を確認する習慣があったそうよ。
いや~。怖いですね~。
一番信用できないのは、隣の人なんですね~。
それが、奈良の人の近所付き合いなんですね~。
かく言うワタクシも、奈良の人なんですね~。
それで近所付き合いが、苦手なんですかね~。

お後が、よろしいようで。ドン・ドン。